駄文「カササギ」に対して河野さんからロッシーニに「泥棒カササギ」というオペラがある、とのメールがあった。興味があったので、筋書きを教えてくれるように頼んだところ、インターネットであらすじを知ることができることが分かった。それによると、若い男女の恋愛にカササギが関係する、というものだった。お屋敷の若旦那が旅から帰ってきたところ、そろそろお嫁さんを見つけなければならない、という話が出た時、カササギが若旦那は小間使いを好きなのだ、とばらしてしまう。小間使いの父親は脱走兵で、娘を訪ねてやってくる。父親は金目のものとしては、銀の食器しか持っていないのだが、これを娘に与える。ところが、お屋敷から銀の食器が紛失しており、小間使いが盗んだのだと疑われる。しかし、お屋敷の銀の食器を盗んだのはカササギで、カササギはそれを巣に隠していた。それが分かり、一件落着、と言うわけである。これだけでは何のこっちゃ、ということになりそうだが、カササギとの関係に注目してあらすじを述べると、こうなるわけである。
まず、カササギは若旦那と小間使いとの恋をばらしてしまう、おしゃべりな存在とされている。憲法の南野さんによれば、フランスではカササギはおしゃべり女を意味するとのことであった。どうも、ヨーロッパではカササギはおしゃべりだと思われているようである。しかし、フランスではカササギはおしゃべり女を意味すると言われると、そもそもおしゃべりでない女がいるのだろうか、フランスには無口な女性がいるのだろうか、という疑問が湧いてくる。この疑問に対しては、河野さんから「ツヴァイクが脚本を書いた『無口な女』というオペラがあり、引退した船長が『無口な女を捜すのは、ねずみのいない船をさがすほど難しい』といっています。まー、上品な大阪人、めだつのがきらいな福岡人、たべることに興味の無い中国人、みたいなもんでしょうか。」とのメールを頂いた。「いえ、上品な大阪人の見本がいるではありませんか。謙遜はよくありません。」との返事を書いたが、河野さんは本当に謙虚な人だ。次に、カササギが銀の食器を盗んだという件だが、カササギの同類であるカラスは金属などの光り物を好み巣に持って帰る、と言う話を聞いたことがある。ひょっとしたら、カササギも光り物を好むのであろうか、この点は今後の研究課題としたい。
ペットに関しては、Kさんから、Kさんのところで飼っていたメスの柴犬がいとこのところのオス犬にライバル心を燃やし、やはりオス犬がオシッコをしたところにわざわざオシッコしていた、との情報を得た。しかもオシッコする時には、メスなのに片足をあげていたとのことだった。そう言われてみると我が家のリリーもその時だけは片足をあげていたことを思い出した。まさにメス犬が自分がリーダーであることを示すためにマーキングをしているのである。また、Kさんのところの柴犬は強い犬に出会うと恐さのあまり失禁していたとのことだった。これは初耳である。犬が怖がって失禁するのはまだみたことがない。犬も人間と同じ動物なので人間と同じ生理現象があってもおかしくはない。勉強になる。Kさんの近所にはシベリアンハスキーがいるそうだが、近くのアパートのおじさんがやってくると、異常に怯え、物陰に隠れ、尻尾を股の間に完全に入れてしまうとのことだった。我が家のリリーは小型犬なのに非常に気が強く大きな犬にも吠えかかる。ところがどう言うわけか、2、3歳くらいの子供を見ると異常に怯える。尻尾を股の間にはさみ、後ずさりする。想像するに、前の飼い主であるおばあさんのところでおばあさんの小さな孫からいじめられたのではないか、と思われる。それがトラウマとなり、異常に子供を恐れるのではあるまいか。他方、リリーはおばあさんを見ると興奮してよっていき、自分の飼い主ではないことが分かってもおばあさんが見えなくなるまでじっと見送る。いつか、飼い主だったおばあさんが引き取りにくることを待っているのであろうか。不憫だ。犬と人間もいつかは別れなければならない時がくる。リリーは、そのような別れがあるからこそ今を大切に生きなければならない、と教えてくれているような気がする。